現状と課題
羽後町は秋田県平均に比べ、女性の就業率が高く、女性の社会進出が進んでいることから、共働き世帯が相当多くあるものと推測されます。また、町の世帯数の推移をみるとやや増加傾向にあります。
就業形態・機会の多様化、家庭環境の多様化のなかで、ニーズに応じた保育サービスの充実が求められます。
また、子育てに対する悩みとして、就学前児童を持つ家庭では「子どもを叱りすぎている気がする」「(子どもの)病気や発育・発達に関すること」などへの回答が多く、その相談先も配偶者がもっとも多くなっており、核家族化の進行などに伴う育児の孤立化や育児不安があげられており、共働き家庭のみならずすべての子育て家庭を対象とする支援策の充実、孤立や不安・悩み解消に向けた支援が求められています。さらに、男性の育児参加など家庭内における子育て実現に向けた取組みが必要です。
基本施策1 多様なニーズに合わせた保育サービスの充実
住民へのニーズ調査結果に基づいた多様な保育サービスの充実を図るため、町全体の中心的な役割を大規模保育所にもたせ、地域の保育サービスの拠点とします。 また、放課後児童クラブの拡充などにより、就学児童の保育サービスの充実を図ります。
・低年齢児保育事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
低年齢児の受け入れは、西馬音内・三輪・田代保育所を拠点施設として実施します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
低年齢児入所者数 |
83人 |
132人 |
・延長保育事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
通常の開所時間より、早朝1時間早い開所や夕刻の1時間又は、2時間の保育時間の延長を必要とする児童に対する保育を、認可保育所で実施します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
延長保育事業 |
3箇所 |
5箇所 |
・夜間保育事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
就労形態の多様化に伴い、夜間の保育を必要とする児童の拡大が予想されますが、現在のところそのニーズは低くなっています。今後、住民のニーズを把握しながら、夜間保育の実現を検討していきます。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
夜間保育事業 |
― |
保育ニーズの把握 |
・休日保育事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
日曜日、祝日などの休日における保育のニーズが高いことから、休日保育の実現を図ります。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
休日保育事業 |
1箇所 |
2箇所 |
・一時保育事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
保護者の短期的就労や疾病、冠婚葬祭、または、育児等に伴う心理的・身体的負担の解消するなどといった、通常保育が対象とならない児童に対して、一時的な保育サービスについて、認可保育所において実施します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
一時保育事業 |
5箇所 |
継続実施 |
・苦情処理体制の充実 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
保育サービスに伴う利用者からの苦情解決のため、保育所における苦情処理体制の充実を図るとともに適切な運用を推進します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
実施箇所数 |
8箇所 |
継続実施 |
・地域子育て支援センター事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
西馬音内保育園分園明通保育園に開設している「地域子育て支援センター」を充実させ、保育サービスの情報発信・情報交流拠点として活動します。
さらに、育児サークル支援、子育てサポーターの紹介など育児に対する総合的な拠点施設として機能の強化を図ります。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
地域子育て支援センター |
1箇所 |
2箇所 |
・放課後児童クラブ事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
放課後児童の健全育成のために、「ほほえみ学級」「さわやか学級」を実施しています。
保護者の就労・核家族化の進展などから、他地区でも実施要望が出されています。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
放課後児童クラブ |
2クラブ |
3クラブ |
・認可保育所整備事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
新成児童館、明治へきち保育所の保護者から、乳幼児保育、延長保育、一時保育、給食の実施を求める要望が強く出ていることから、明治へきち保育所を認可保育所として整備します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
児童館、へきち保育所 |
2箇所 |
認可保育所として統合 |
基本施策2 経済的な支援の充実
近年の経済不況等の中で、経済的な理由から、健やかなる育児環境が整えられない、十分な就学、教育環境が整えられないなどの問題を解消すべく、あらゆる経済支援制度、奨学金制度の紹介、PRを進めます。
また、育児への経済的負担感を軽減するための保育料の設定、福祉医療支援制度などの継続を進めます。
・奨学金制度・貸し付け制度の継続 |
教育委員会 |
事業の概要 |
少子化の一因として、教育費の上昇による経済負担もあげられます。さらに、経済的支援を必要とする家庭の自立支援の面からも、各種奨学金制度、就学資金等の貸付制度のPRを進めます。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
各種奨学金のPR実施 |
PR実施 |
PR回数を増やす |
・すこやか子育て支援事業 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
保育料については、町独自の徴収基準を設定し、保護者家庭への負担軽減を図り、すこやか子育て支援事業については、引き続き県事業に歩調を合わせ継続していきます。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
すこやか子育て支援事業対象者 |
102人 |
事業継続 |
・福祉医療費支援制度の拡大実施 |
町民課 |
事業の概要 |
福祉医療費支給制度について、未就学児童までの無料制度に所得制限を設けながら継続します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
受給者数 |
686人 |
事業継続 |
・出産祝い金の創設 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
出産時の祝い金制度の創設を検討します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
出産祝い金制度 |
- |
制度創設検討 |
基本施策3 特別な支援を必要とする児童・家庭への支援
だれもが、等しく教育や社会参加できるために、障害児童の保育、教育環境を改善するとともに、ひとり親家庭の精神的負担を軽減するための相談受付を推進します。
・特殊学級の整備推進 |
教育委員会 |
事業の概要 |
特別な教育支援が必要な児童・生徒に対し、ニーズに応じた指導を行う特殊学級の整備を推進します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
小中学校設置割合 |
58.3% |
ニーズの把握 |
・ひとり親家庭の相談体制の充実 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
ひとり親家庭等に対しても、適切な情報提供、助言ができるように、地域子育て支援センターが中心となって、相談体制の充実を図ります。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
子育て情報誌の発行 |
- |
年1回(町広報誌利用) |
基本施策4 子育て支援ネットワークづくり
子育てに対する悩みをひとりで抱えず、同じ悩みを持つもの同士の交流などを通じてストレスの解消を図り、精神的負担を軽減するとともに、親子ともに不幸な結果を招く虐待を未然に防止するための取組みを進めます。
・つどいの広場 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
核家族化が進み、育児に対する悩み、不安を抱え、孤立する母親の交流機会を設け、育児不安の解消を図れるように、つどいの広場事業に取り組みます。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
つどいの広場事業 |
- |
1箇所 |
・虐待防止ネットワークの設置 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
子育てに対する悩みから、虐待へとつながるケースが多く見られる中で、日頃からの悩み相談、交流機会の拡大を図るともに、学校、保育所、医療機関、児童福祉施設、民生委員などが連携し、虐待防止、早期発見による適切な措置を図る人的ネットワークの形成を検討します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
虐待防止ネットワーク |
- |
ネットワーク形成検討 |
・育児サークル等の育成,活動支援 |
福祉保健課 |
事業の概要 |
ひよこクラブなどの育児サークルや読み聞かせを行っている育児ボランティアなど、育児の不安を解消するための、様々な交流機会の拡大と育成を図ります。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
ひよこクラブの開催 |
週1回 |
週1.5回 |
基本施策5 男女協働の子育て実現の推進
男女共同参画社会の中で、男性が働き、女性が子育てを行うという慣習から、男性も子育てに参加することが求められています。
これまで父親としての子育て参加という意識が薄い中で、父親となるべく、男性に対する子育ての教育機会を設けます。
・父親子育て教室の開設 |
教育委員会 |
事業の概要 |
女性の社会進出が進み、男女共同社会のなかで、女性(母親)だけへの子育て負担感をなくし、男女(父母)がいっしょになって子育てできるように、父親の子育て・男女共同参画に対する学びの場を創出します。 |
数値目標 |
平成16年現在 |
前期期間内目標値 |
・父親子育て
・男女共同参画教室 |
- |
年1回 |